続:田村 正和(たむら まさかず)
訃報を聞いたときはさすがに愕然としました。
ネット普及で、近年ではテレビを持っていない人が多いとか。そんな時代が来るとは思ってもいなかった凡人は、狂ったように毎日テレビを観て育ちました。
まさに人生で大切なものはすべてテレビから学んだと言っても過言ではない時代だったと思います。
そんなテレビ史にて、最もダンディだった俳優さんの訃報ですよ。
テレビの中だけで観ることができるテレビ俳優がお亡くなりになりました。
過去に少しだけこの方にふれてた記事は、もちろんこのブログの内容に沿うようにシャーロック・ホームズに寄せて書いたものです。
結果、彼の代表作は「古畑任三郎」となります
三谷幸喜が田村さんを「和製刑事コロンボ」に仕立て上げたこの作品。
全巻DVDを持っていて、何回も見直している作品。
1時間…いや、テレビサイズなので実質45分くらいで犯行から推理と検証、逮捕までが綺麗に詰め込まれている作品。いまだに色あせない古畑のスタイリッシュさ。
あまりに憧れて、セリーヌの自転車をお揃いで買おうかと迷っていたくらいです!
…ちなみに、高額過ぎて購入を断念したところも凡人的エピソードではあるのですが。
「古畑」という作品自体は1994年から始まったシリーズですが、それ以前の田村さんのダンディーなイメージはトレンディドラマになるんでしょう。
「ニューヨーク恋物語」が最も紳士だったんだろうイメージ。
大人の物語だったなぁと当時の僕は思っていたくらいでヒットはしていない。
僕の中に根強くあるのは「パパシリーズ」のイメージですね。
こっちじゃないです。
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ダウンタウン浜田が役者出演してて話題となった作品。もちろん観た。
ではなくて、パパと言えばこっちですね。
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突然3人の子持ちになった独身貴族のニュースキャスターの一変した生活を描いた作品。豪華なマンションで悠々自適に過ごしていた毎日が急にわが子として訪ねてきた少女たちに振り回されてしまう。コミカルな田村さんが最高にカッコ良かったです。
そうか、どちらかというと田村さんの役柄は振り回されることが多いかもしれない。古畑では今泉くんがめちゃくちゃ振り回してましたからね。
私生活を見せないほど役者業に徹していた俳優さんだったからこそ、コメディシーンが印象的なんでしょう。
都市伝説のようにNGシーンを出さなかった人だったと言われていますが、コメディでNGシーンがないってすごいことだよなあ。
改めて、もう一度作品を見直したいと思っています。
しかし「パパはニュースキャスター」に関しては、VHSで録画したテープしかないんですけど(持ってる)、再生のために一度DVDにしないと駄目だなぁ…。
しかし高いなぁ、お値段↑…
当時、研究系文書が流行っていたのを覚えていますか?
類にもれず古畑にも研究本が出てました。
シルエットだけで田村さんとわかる表紙、すごいですよね。もちろん持ってました。
どんだけハマっていたんだ、僕は。たぶん実家にまだありますけど、今売ったら高く売れるのだろうか?
書籍の中では、三谷さん本人が書いた小説がお勧めでした。
映像化されているエピソードを小説にしているものや、ラストが少し違うものなど読み物としてとても面白かった記憶があります。
この頃の僕は、三谷さん関係の書籍は全部読んでいたので、もうマニアの類です。
ありふれた生活シリーズはすごくくだらない暇つぶしに最適です。
いや、褒めてますから。
田村さん ご冥福お祈り申し上げます。
追悼を述べたくて ~ぜひその死は演技だったと言ってほしいから~
シャーロック好きとしてはあまり評価してないという記事をだいぶ前に書いた気がしますが、凡人は竹内結子さんは大好きだった女優さんです。
一番に上がるドラマは「ランチの女王」。
本来、食べることが大好きな僕は美味しそうに食べる人を見るのもとても好きです。
あんなに美味しそうにご飯を食べる女優さんは、…こんなに食べるドラマが多い世の中においてもまず見つけられていません。竹内さんの素晴らしさです。中でも、なーかーでもエンディングシーンは尊いと感じます。僕の上げるベストエンディングの一位です。…二位は「王様のレストラン」だけど。
今思うと、すごいキャストだな、このドラマ。
どのくらい好きだったかというと、珍しくロケ現場まで足を運んだくらいです。
本郷あたりで舞台となった洋食店が再現されていました。わざわざ調べて向かった。そしてすぐに出会えた。可愛かったなー。
相反して、最近は強い女性のイメージが強い役が多かったイメージです。
僕の大好きな三谷幸喜作品にも多く出演されていて、チャーミングで妖艶な演技をされていました。
脚本家好きの僕が最近必ずチェックする、ここのとこ最も勢いのある古沢良太さん。
最新映画にも出演していたので、映画館に観に行ってきたばかりです。
いや、これは竹内さん目当てではないけどさ。
最近多いんですけど、まさかまさかのニュースでした。
さすがに心臓がきゅってなりました。
最近注目俳優が自ら…というのが多すぎる! そういえば、三浦さんもこの映画出てたな。…怖すぎるよ。そして切ないよ。
その他に、僕が密かにショックを受けたのは芦名 星さんの件です。
名バイプレーヤーとしての役割を十分に満たしていたのに、なんでだ!
あんなに美しいのに、なんでだ!
彼女の役作りに惚れこんだ作品がこちら。
心打ちぬかれた作品でした。美人過ぎて浮いててしょうがなかったけど、ダブル主演よりも脇役がちゃんと立っていた作品でした。
ご冥福…言いたくないな。
竹内さんの作品、まだまだ観たかったとしか言えない。演技だったんでとか言ってくれないかな…。
久々に泣きそうになったことなので、追悼のため記事にしました。
しょうがないから「天国の本屋」見直そうと思います。
凡人はいろんなものに憧れる2
凡人は凡人のくせして面倒くさがりです。もっと頑張れよ、いろいろ。
しかしこれはしょうがないのです。小さいころに親から言われた言葉なので公認、お墨付き。受け入れて生きてきております。
そんな僕ですから、ドラマにしてもアニメにしても、
毎週欠かさずという見方はあまりできません。
翌週を忘れるからです。覚えてるの、めんどくさい。
世の中は便利な機能であふれかえっていますので、僕も1シーズン録りまとめで観る…とかなり疲れるので、3話目くらいがたまったら…という、制作側とか局の意図を全く無視しまくった視聴をして楽しんでおります。
さて、新年になって僕は気づきました。
今年、録画数少ない!
去年まではアニメもドラマもバラエティーも毎週コンスタントにたまっていったのですが、今期はまったくたまらない。
考えてみると、録画予約をした記憶がないのです。
テレビガイド的なものを購入し、入念に録画番組をチェックする僕。そして雑誌を投げました。なんもないや…。
過去記事に書いておりますが、
『グランメゾン東京』は僕のツボにはまる内容のオンパレードだったため、毎週楽しく見ておりました。
終わってしまうのはとても残念ではありましたが、
ハマってみていたファンが楽しめるラストだったんじゃないかと思いましたし、最終回にふさわしい華々しさで終わってました。
なんか久しぶりに往年のドラマみたいな終わり方してくれて…、
なにより1話から話が一話もブレていかないのがよかった。
視聴率のテコ入れがなかったのと、ネット動画で本編に入れたくなるようなブレる要素を汲み取って『グラグラメゾン東京』なるものをやっていてくれたのが成功の秘訣です。ちなみに、このネット動画のストーリー最悪です。でもおかげでラブストーリー要素をそっちにひっぱってくれたので本編すっきりでした。
先日日本人で初のミシュラン三ツ星を獲得したというフレンチシェフがとうとう出てしまったので、
これはタイミング的に裏で忖度があったのでは?
とか疑ってかかる僕。
だってその前の『ノーサイド・ゲーム』だって、次のワールドカップ・ラグビーに繋がるように造っていて、結果でいうと大成功したわけだし、その枠のドラマで同じテーマを取り上げた【ミシュランで三ッ星】が最終回まで人気ドラマで、それですぐに三ツ星シェフが…いやいや、できすぎできすぎ。
ま、そのくらいドラマに関してチェックしていたんです。
あらゆる料理関係のドラマもアニメもチェックするし、シャーロック関係や探偵関係のドラマもアニメも欠かさず録画するし、原作が漫画だったりすると実写化に注目して観たりとか、僕は無意味に大忙しです。
なのに今期は惹かれない!
年末まで忙しかった分、暇でしょうがない(視聴に関して)!
ドラマに関しては新番組に期待するとして、なによりも納得いかないことが一つ。
医療系ドラマ多すぎじゃない? ドジっ子新人が成長していくお仕事系ドラマももうおなかいっぱいです。
ほんわか系ゆるっとアニメももういい。
なんか似たような観たことあるようなストーリーばっかりで…、見ていて飽きるんですよね。王道が嫌いなわけではないけど、ちょっとずつ本筋からずらしたところで奇をてらいすぎている…。
第2シーズンに入ってから『歌舞伎町シャーロック』もアフターストーリーばっかりで本筋に入っていかない。
もう少し骨太のドラマがみたいなぁ…と勝手にハードルを上げるのでした。
※ちなみに今季唯一見続けているドラマは日曜のあの枠です。
英国紳士を考察15 ~マスグレーブ家の儀式~
いや、寒いっす。
※東京 雪予報回避の夜。
英国紳士に憧れていて、北海道が大好きで、雪国生まれで雪国育ちなのに!
寒いの、苦手な凡人です。寒いの嫌い。底冷えするとか、一番苦手です。
都内に暮らしていると、世界一不便な都内の路線の貧弱さを雪の日に実感します。
地元じゃこの程度の雪で止まっていたら、毎日運休です。
同じJR東日本なのに、なぜここまで弱いんだよ!
まあ、今日の予報ではそれほど交通網に影響がなかったのでよしとします。
さて、最近めっきりホームズの話をしていなかったので、こんな寒い日に思い出すグラナダ・ホームズの水没シーンを振り返ってみることに。
宝探しの話でもあるこのタイトル
『マスグレーブ家の儀式(※グラナダでは儀式書)』
ですが、ホームズシリーズにおいて珍しい点が2つあります。
1つは、ワトソンはホームズと一緒に行動していないこと。ホームズがワトソンに昔の出来事を話している形で物語が進むところです。
翻訳者のセンスにもよりますが、ホームズのセリフは昔の会話を復唱している形なので、カッコ閉じの中にカッコがあって、とてつもなく読みづらい作品だった印象です。
「その時の彼は叫んだよ。『それはあいつのだ! 見た記憶がある』と」
こんな感じの文章が続くので、文字面が悪くイライラします。
できたら『ライオンのたてがみ』のように、ホームズ語りとして書いてほしかったかなと思う僕です。
さてもう一つ珍しいのは、ホームズの旧友が登場するところです。
ホームズ自身が、友人はワトソン以外にはいないと言っているのだから、大学時代に共に学んでいたというだけのことで友人というよりは昔馴染みなんでしょう。
その昔馴染みがホームズを訪ねてきて事件は始まり、彼はマスグレーブ家に出向きます。
そしてその家に伝わる儀式とされる暗号を解き、宝を手に入れるという話です。
※ほら、マフラー。寒そうでしょ?
実際に手に入れた宝はすでに朽ちていて、およそ宝には見えなかったというオチです。
ホームズより先に儀式の謎を解き宝を手にした者がいたのですが、その者は不慮の事故か、ひどい仕打ちをし続けてきた恋人の手によるものかは定かではなかったですがすでにこの世にいませんでした。
ホームズは謎を解き、宝ではなく彼の窒息した死体を見つけることになります。
さて、その儀式の文言がこちら。
それは誰のものか?
去りし人の物なり
それは誰が持つべきか?
来たりし人が持つべき物
太陽はどこにあるか?
楢の木の上に
影はどこにあるか
楡の木の下に
どのように歩むか?北へ10歩、そして10歩、
東へ5歩、そして5歩、
南へ2歩、そして2歩、
西へ1歩、そして1歩
そして下へ
何を我々は与えるか?
我々のもの全てを
なぜ我々は与えるか?
信頼のためである
原文です。
宝の地図にありがちな、
【東へ〇歩、北へ〇歩】
というようなかなりあいまいな表記が僕は納得いきません。
歩幅なんて、人によって違うじゃないか。どんなあいまいな目安だと思ってしまうタイプの人間です。
しかも起点となる目印の大木も枯れてしまっているという…(原典の表記にあります)。
もはや無理だろう? 見つけるの不可能。
原典を読んでいると、時々そんなことが起こります。
グラナダ・ホームズでは、
大木は枯れたのではなく、屋根の上にあった風見鶏にデザインされている「木」が起点となっていたので、そういう意味ではこれを回避していたのでありでした。
さすがグラナダ!
とか思ったのですが…
その起点から長身のジェレミーが猛烈な速さで歩数を数えて進んでいき、その後ろをマスグレーブ当主とワトソンが小走りについていきます。
※ドラマでは、ワトソンも同行したという脚本に変わっていました。
絶対歩数なんて合わない!
そこんところも回避してほしい!
そのくらいできたでしょ?
褒めて貶す複雑なファン心理です。
マスグレーブ家に仕えていた執事の恋人の手によって、発見された宝は持ち出されていました。
閉じ込められ窒息死した執事はその恋人にひどい仕打ちをしてきた、だから天罰が下ったとホームズは考えます。その恋人も、宝は敷地内の池に投げ捨てて行方をくらまし、ホームズもどこかでひっそり暮らしていると推測して原典は終わるのですが。
グラナダでは、この恋人の死体も後に見つかっています。これはドラマオリジナル。
水に浮かぶ静かな死体は、なんとも凛々しい。
凛としているからこそ、寒々しいとでも言いますか。
震えるんです。
凍えるんです。
ちなみに僕は、極寒の中の映画とか見ると感情移入しすぎて投資しそうになるタイプでして、『南極物語』でも『タイタニック』でも唇紫になるたちです。タイタニックなんて真夏に観に行ってますけどね!
あまりの寒さにデュカプリオより先に水没・凍死するところでした。
あっぶね!
ということで、寒い日になるとどうしても思い出すグラナダのワンシーンの話でした(もう一個あるので、またの機会に)。
どんな死に方でもいいけど、冷たい水に入ってってことだけは絶対に避けたいと僕に決意させてくれた素晴らしいシーンです。
紳士にも流行はある
まわる まわるよ 時代はまわる
流行も繰り返すのか、一度経験した者たちがその良さをもう一回思い返したいだけなのかはわかりませんが、リバイバルやらリメイクやらで流行は繰り返されます。
ただいまちょうどそのピンポイントの時代に自分がはまっているのか、
「昔見たなー」
が復活版でリメイクされるというニュースが毎日のように繰り返されています。
回るね、時代。
ファッションにかぎらず、音楽、ドラマ、アニメなどなど。
トップガンまさかの続編にはさすがに驚きましたが、
まあロッキーだって続編やったくらいですからね。
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※どーでもいいことですが、トップガンはファミコンにだいぶはまった世代です。
僕の見解ですが、当時よかったなと感じていた世代がちょうど制作の中心にいるくらいなんでしょう。ベースがあれば続編を観たいと思う人も多いわけです。
申し訳ないが、
ロッキーのおじいちゃん姿も見たくなかったし、
マーベリック(トップガンの主人公)の年老いた姿も見たくないというのが本音ではあります。
まあ、たぶん映画館にまで観に行くタイプの人間ですので、結局ロッキーも見てしまいました。見たくないといいながらも、行きますよ、トムの教官姿を観にね。
保っている方ですけどね、二人とも!
すごいなって本当に思う。
新春ドラマで白髪頭で話題になってたキムタクだって保っている方だよ。
ただのおっさんになってる人立っていっぱいいる中で、維持しなきゃいけない人たちはやっぱり違うのです。凡人が憧れるのはそこです。
そういう人たちすべてに紳士を感じますよ、僕はね。
あれ?
…トム・クルーズにもスタローンにも紳士を感じないな、なぜだ? アメリカ人だからか(偏見)…。
こんな記事を書こうと思ったのも、『東京ラブストーリー』がリメイクされるというニュースを読んだからです。
うーん、別にこのドラマにはまったわけでは全くないですが、まじでいらないんじゃないか?(保奈美さんのこのころの演技に寒気を…内緒です)
僕は紫門ふみさんの、原作漫画も読んでいます。
この時代に多かったすれ違い系恋愛物には、すれ違うだけの要素があります。
中でも、駅や喫茶店での待ち合わせ時間や、電話の不便さなどをストーリー展開に使うという手法が多かったわけですが、今このスマホ時代にそれって使えない。
圏外だってこの世の中ではなかなかない。
電池切れとかも無理やり感が出てくる世の中です。
一方的なことが全くできなくなるくらい、みんな同じツールを持っていて、便利に使いこなしているのです。
一応名作に入っている作品の令和リメイクということであれば、よっぽど斬新でなければならないし、斬新すぎて昔の要素が全くないとなればまた問題。
結局なんでその名前になったのかという月9『シャーロック』スパイラルに陥るわけです…。っていうか、陥るんでしょうね。
そして僕が叫びます。
「何だったんだ、この作品!」って。
安易リメイクアンチ派の僕の、心の叫びでございました。
年末、シャーロック対決の結末
アニメとドラマのシャーロック対決に一応の終止符が打たれました。
アニメに関しては、2シーズンと決まっていたので、第一章「切り裂きジャック編」が終了というところでしょうか。
ドラマは月9で話題性あるキャスティングなのに全くネットニュースに上がってこないという状況の中で、最終回が終了し…たかと思ったら、終わってねーのかよ!の『特別編』という謎の回が足されているという始末です。
最近は、ネット配信でその後を語るとか別ストーリーを出すとか、そういうのが流行りみたいだから、そういった意味だけでいうと、テレビ枠で収めてくれたというのはまあ良心的な方というべきなのでしょうか?
納得いかないけど。
僕としては圧倒的にアニメ勝利となりました。
ドラマ・シャーロックのラストは、
獅子雄の宿敵である守谷とともに、海に落ちて姿をくらますという、変にここだけ原典をリスペクトした最期となりました。
というか、知ってたよ、ファンは!
そんで、結局生きてたよって話なんだろ!(結果でいうと、特別編で生きて戻ってきたという終わり)
って言う前に、ひとつ言いたいんですが…守谷ダレだよ!
いやー、しっくりいかないのなんの。
最終回前で突然、仲間だったはずの江藤刑事が実は守谷なのか?という『におわせ』で終わったかと思ったら、最終回で急に新キャストとしてあっさり守谷と名乗る男が出てきた。
守谷はすでに江藤の手によって捕まっていて、警察の監視下にあったということになっている。
急だな!
全く影も形も見せなかったやつが、いきなり参戦してきて、しかも死んで(?)終わった。
かかわった女性に
「あの人のためなら何だって出来る」
と言わせ、自ら毒を飲み死を選ぶほどのカリスマ性を持ったヤツのはずなのに?
まったくこいつに命を預けようという気にさせられないその正体。
さらには
「本当に僕が守谷だと思いますか?」
とだけ言って、海に飛び込んだよ?
におわせが匂わせてんじゃねーよ!
だからお前ダレやねん。
んで、特別編やってもなんら解決しなかったよ。シーズン2でもやるつもりなのか? いや、やるつもりだったけど人気がなかったから、とりあえず特別編だけ制作した強制終了なのか?
いずれにせよ、結局僕が何を言いたいのかというと、『シャーロック』ってタイトル、なんやねん!でした。
そもそも一貫性がないんですよねー。
原作のちょっとだけのっかってきたワードだけをモチーフにしてみたり、なんならがっつり原作設定で屋根裏に隠れている人物を火事の煙で燻り出したり、最後は宿敵と一緒に水の中に飛び込んでみたりとか。
スタンスぶれとんじゃー!
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気を取り直して。
アニメでも同じように「におわせ」がありました。
こちらは、切り裂きジャックの正体が実はモリアーティなんじゃないかという展開です。
残念なことに、疑っていたのがワトソンのみという非常に判りやすい状況だったので、視聴者全員が違うよなーと判ってしまっていたところです。伏線の貼り方、へたくそか。
そして最近のアニメに多いんですけど、OPやEDの映像を作りこみすぎてて、ネタバレがひどいところ。
事実、今回のジャックに関してもすぐに判ってしまったので、ぜひ裏切ってほしかった。ここもだいぶ残念な結果ではありました。
最終的に血まみれとなるモランの姿は、見せ場でしたし、次回予告映像で使えればすごく楽しい設定でした(残念ながら、歌舞伎町シャーロックは次回予告が無い番組)
しかし構成としては2シーズンへと視聴続けることが出来るだけのラスボスの狙いは隠して、1章が終わりました。ここはさすがというか、やるなというところです。
願わくばもう少しでいいのでシャーロックが活躍してほしい…。あるいは推理落語が面白くなってほしい…。
探偵長屋なのに、他の探偵もあまり活躍していない…。今後も活躍しそうにない…。
ちょっとまて、根源じゃないか!
いずれにせよ、原典を超える面白さは出なかった対決。
なお続く、アニメシャーロックの今後にほんの少し期待を残します。
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日本の秋、シャーロックの秋
空ー前絶後のォォ!!!!
超絶怒涛の英国紳士ィィィ!!!
ミステリーを愛しッ!! ミステリーに愛された男ォオオオ!!!
書籍、ドラマ、アニメ、すべてのホームズの産みの親ァ!
そう我こそはアァ!!!
コーナァァァン!!! (ボコッ!ボコッ!!) ドイルゥゥゥゥッ!!
イェェェエエエエエイィーーー!!!!!
シャァァァァーロォックッ!!!
わざわざネタを見直して、サンシャイン風に紹介してみました、今回のシャーロック祭り(しかし予想以上に鬱陶しい入り方になりましたね、すみません。ただ、ドイル氏が全力でやったら楽しそうだと想像してニヤつきました)。
もちろん、最後の一言が書きたくてやりました。文字でもやりきった感出ますね、池崎すげー。
原典『シャーロック・ホームズ』を原作という名のものにいじくるドラマとアニメが放送開始となり、ようやくどちらもちゃんと観ました。
多分、どちらも全話鑑賞すると思うのですがさらりと感想くらいは残しておこうかなと思います。
まずドラマ。ややこしいので、『月9シャーロック』として話を進めようかと思っています。
そもそもどんな話になるのかというところもまったく謎のままドラマはスタートし、始まってみると『シャーロック』ってタイトルの意味は何かな?というくらいなにも原作とかぶっていなかったという無視っぷり。
ドラマのタイトル『獅子雄』にしようよ。『ホマレ』でもいいよ。
そもそも日本人なので英国紳士じゃないし(重要)、職業の設定だけは使ってましたが、ワトソン役の精神科医は一話目で医者も辞めてるし、しかも不正で医師免許取ってるから今後医者復帰もないし。
オリジナルストーリーとしてやった方がまだ良かったんじゃないだろうか?
今からでも遅くないから、『獅子雄』ってタイトルにして、包帯ぐるぐる巻きなのに笑っていることだけはわかる自称最強の剣客になったらいいのに。推理じゃなくて、チャンバラしたらいいのに。
ストーリーとしては、良く出来ている話だと思います。
まだ2話しかみてないですが。
『アントールドストーリーズ』というだけあって、原作にかなりチョロッと出てきた、「だからどういう事件なんだよ、それは!」とツッコミたくなるような部分をつついて掘り下げてテーマを創っているかんじですね。
どちらの話も狂った女性に恐怖を感じさせるストーリーでした。なんなら、主演の二人よりも演技力がすごくて、【犯人はゲストの中で一番演技力の高い人】の推理ドラマのバレバレあるあるになってしまっています。
多分アイリーン・アドラーにあたる役だったと思われる菅野美穂。原作をリスペクトするなら、せめてディーンを欺くほどであってほしかった…。それとも、もう一度登場するとでもいうのでしょうか? は! 最終回までの伏線なのか?
主要人物としてまだ登場していないハドソン夫人も気になります。
というか、共同生活場所がキレイ過ぎて、あれもホームズ感がなくて…もう。
水浸しになってた前の部屋の方がまだ世界観が近い、いやそれよりもあの部屋の荷物量からどうやったら台車で移動できるくらいの物量に減らせたんだろう。推理よりも気になる点が満載です。
『月9』にも『BBC』にも言えるんですけど、ドラマの絶対前提として、この世の中にドイル氏は存在しない、もしくは世の中の書物に『シャーロック・ホームズ』という有名シリーズはないということがあるはずです。
『ガメラ』が存在する世界には亀という生物がいない設定なのと同じというか。
なのに『アントールドストーリーズ』という副題がついている。何を元に語られていなかったというのかとても疑問です。だって、主人公の名前シャーロックじゃないし、シャーロック・ホームズというシリーズは存在しない世界観だと思っているんです。
そんな中、タイトルは『シャーロック』。どう決着をつけるおつもりなのか、今後の僕の見所になります。一回としてシャーロック出てこなかったらどうしよう…。
そしてアニメの方、『歌舞伎町シャーロック』。
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比較するとこちらは実にシンプル。
名前と設定はまるっと同じです。世界観を英国じゃなくて、(少し未来の)歌舞伎町に置き換えただけで、設定はほとんど変わっていません。
主人公シャーロックではなく、ハドソン夫人(オカマ)のキャラを創り上げたら、否応無しに歌舞伎町設定するしかなかったというような感じ。唯一違うのは、モリアーティがシャーロックの部屋に出入りする少年になっているところ。
は! これも最終回までの伏線なのか? ネタバレしちゃってる?
新宿歌舞伎町にて起きる奇妙な事件を、日本に住む変人シャーロックはどのように解決するのかというところで、日本のテイストを加えています。
その要素が推理落語。
変人シャーロックは落語が大好き(でも下手)ということで、事件推理は一席披露してから解決という流れのようです。一休さんのポクポクポクチーンみたいな、演出ですね。
原作は脳内で全ての推理を組み立ててから種明かしをしますが、推理落語をすることで種明かしの前にこちら側にヒントをばら撒いてくれます。『BBCシャーロック』も可視化していて、シャーロックの脳内の字幕が高速で表示されるから観ている方が置いていかれない、楽しめるという要素になっていました。ペーソスとしてとてもよい。
残念なことにこの落語、今回一切の役に立っていないのがねぇ…。
まあ、第一話は人物や設定の紹介みたいな扱いではあるので、今後に期待します。
あと、パイプキャットの歌のシーン、要らないよ?
推理落語というと、読み物を思い出しまして。
これもなかなか癖のある方々が名を連ねてて、大変面白くさくさく読めました。
我孫子武丸さんが書いているということで購入したんですが、確かにこの人の世界観って推理落語。
腹話術探偵シリーズとかもまんま落語だし。というよりも彼の文章はほとんど『かまいたちの夜』だし。
名作ですけどね。死ぬほどやったわ。
全シリーズでいうと、ドラクエレベルのプレイ時間だと思う。
ということで、初回放送では、アニメの圧勝でした。
シャァァァァーロォックッ!!!