田村 正和(たむら まさかず)
先日より、三谷幸喜脚本による代表作『古畑任三郎』を見直しております。
古畑任三郎 ファイナル[レンタル落ち](全3巻) [マーケットプレイス DVDセット商品]
古畑さんダンディーですな。
三谷監督は刑事コロンボの和製版というコンセプトで創ったということですが、
コロンボのような泥臭さはまったくなく、犯人のちょっとしたことをきっかけに執拗に相手を追い詰めて自供に追い込むやり口、とってもどS…じゃなかった、スマートです。
僕の思う英国紳士ポイント、スマートであること。
なぜこのタイミングで僕が古畑のDVDを観出したかというと、三谷映画を観に行ったからです。
『記憶にございません』
主演の中井貴一さんも素晴らしく、脚本も完全オリジナルということで三谷作品らしい仕上がりでした。
が、ちょっと待って!
『総理と呼ばないで』の方が面白かった気がするぞ。
設定もちょっとずつかじってるし、本当は中井さんじゃなくて、
あのときの田村さんでやりたかったネタなんじゃないだろうか!
さっそく家に帰り、三谷作品コレクションの中から『総理と呼ばないで』再生。
総理ダンディーですな。
作品としてとても素敵なのは、キャストが全て役職で呼ばれることを徹底しているあたり。役職がない者に対しても、総理夫人(奥様)、令嬢(お嬢様)、記者、画伯、間男(奥さんの浮気相手)と呼ばれていくんです。
名前がないことの利点として役職を聞いただけでポジションと立場がわかるという演出がしびれました。
支持率の全くない、でも不正はしていないというだけで継続している内閣。
国民からの信頼はなくダメダメ総理なのに、なぜあんなに田村さんかっこよく見えるんでしょうか? オーラって恐ろしい。
コメディーとはいえ、お堅い職業の話ですので、物語はスーツ姿で進むことが多いです。田村さんはスーツがとてもよく似合う。
ってことはスーツ姿がダンディーに見せているだけなのか?
さっそくその他の
田村さんの作品を再生。
『カミさん』シリーズでのパジャマ姿もダンディーだな、くそ。
結局あの人個人の魅力かー…と納得して、流れで『古畑』再生。
ヤバ!
今観ると、これはやばいやつです。
当たり前ですが皆若くて、
亡くなったVS出演者も多くて、
解散した架空のアイドルSMAPとか五人が協力して犯罪犯してて、
沢口靖子が科捜研じゃなくて、
梶原善が実は何回も別の端役で登場してて、
なにこの見所満載のお宝作品。
すっかりシリーズ全部を完全再生して、気付いてしまいました。
ところどころに、ホームズの要素入ってる!
さすが、自身も公言するほどのホームズマニア、三谷さん。
謎解きだけじゃなく、細かい部分にチョコチョコとおいてあるんです。
当時の僕は気付いてなかったことが悔やまれます。
サブタイトル【最後のあいさつ】くらいは気付いたけど、そのときに疑うべきだったー!
再度ホームズに重点を置いて、ポチっと完全再生。
田村さんダンディーですな。
田村さんの演技に目を奪われて、ホームズが入ってこないんです。
憧れの英国紳士が日本紳士に凌駕されていくんですよ。
はー、田村さんのホームズ役とか見たかったな。現役は引退されてるみたいなので、実質もう演技を見ることはないんでしょうけど、憧れの対象として見れる日本人の素晴らしき紳士の話でした。
…三谷さんの舞台『愛と哀しみのシャーロック・ホームズ』のチケット抽選にもれ、
悔しいからこんな記事を書いているのではありません!
と先に言い訳しておきます。