英国紳士に憧れて

格好いい英国紳士になるべく、日々の精進と思いをつむいで。主にホームズについて。

「シャーロック・ホームズの冒険」にみる配役の妙について

今回はグラナダ版のホームズにおける、

それはもう原作再現に徹底的にこだわりぬいた配役を語りたいと思います。


既に過去に主役の二人であるホームズ役のブレットに関しても、
二代目ワトソン役のエドワードに関しても記事にしていますが、

各話のゲスト役もまた素晴らしいのです。


※シリーズにおいて特に完成度が高いのは、
ジェームズ・モリアーティ教授役のエリック・ポーターですが、

こちらは主要キャストなので別で語りたいと思います。


【パジェットの挿絵を再現したクオリティ】
ホームズ自身、服装から小物まで、とにかく忠実再現しているのは当然ですが、
挿絵に時折起用される人々の再現度もまた素晴らしいです。

 

 

第12話【赤毛連盟】


シャーロック・ホームズ「赤毛連盟」


質屋の店主であるジェイベス・ウィルソン(役:ロジャー・ハモンド)が巻き込まれた奇妙な事件を解決する話。
燃えるような赤毛も忠実に再現しているのがすごいのですが、この話でもっとも見どころなのが面接会場です。
「資格保持者は赤毛」ということで、面接に訪れ行列をなしている人々が全員赤毛

それはもう色とりどりの赤毛が廊下に並んでいます。

ストーリーにはモリアーティ教授がからんでいるので、この「赤毛連盟」を店主に信じ込ませることもキモだったはず。だとすれば、この行列の人たちまでも教授が用意したサクラだったのかというのが謎です。
新聞求人を見たところで、店主の様に「そんなバカな話聞いたことがない」と疑うのが関の山です。
どこまで仕込だったのか、新聞を読んで「我こそは!」と面接に来た人間もまぎれていたのでしょうか? 気になります。

ちなみに、店主の役者さんの赤毛はかつらだったそうです。

 

第25話【四人の署名】
ホームズが犯人を追う中で、義足の男と猿のように身軽な男を突き止めます。
この二人…ちょっと忠実すぎてもうどうなっているのかわからないのですが…。

義足のジョン・ソウ役はジョナサン・スモール、

相棒であるトンガをキラン・シャーが演じています。

 

第28話【ソア橋のなぞ】
被害者のブラジル出身の夫人が、情熱的で愛情が深くて、それ故に事件は起こった…
というところまで忠実だった配役でした。
演じたのシーリア・グレゴリーという女優さんでした。

 

第32話【這う人】

依頼者の父親であるプレスベリ教授役(チャールズ・ケイ)に演技力に大注目です。

実写不可能だろうという原作の描写を見事に再現しています。

どうしたらできるんだってくらい、形態模写がすごい!(もちろんスタントの方もすごいですが)


第34話【サセックスの吸血鬼】
こちらは原作とはちょっと違うストーリーでドラマ脚本がつくられています。
原作に忠実ということとは明らかに違うのですが、注目すべきはストーリーのキーとなる「吸血鬼」です。
原作はでは夫人が吸血鬼と言われているのですが、ドラマでは村にやってきた作家が吸血鬼と呼ばれます。
あんなに吸血鬼っぽい見た目の役者さんがいることに驚かされました。
どちらかというと、「彼なら吸血鬼なんじゃないかな、みるからに!」くらいの風貌です。

ストックトン役(ロイ・マースデン)

この方、お歳を召しても吸血鬼感がはんぱないです。

※個人の感想です。

 


シャーロック・ホームズの冒険 完全版 Vol.18 [DVD]

 

制作者側の努力、そこに英国紳士のこだわりを感じる凡人なのでした。

気になった方はぜひ各話をご覧下さい。