紳士にも流行はある
まわる まわるよ 時代はまわる
流行も繰り返すのか、一度経験した者たちがその良さをもう一回思い返したいだけなのかはわかりませんが、リバイバルやらリメイクやらで流行は繰り返されます。
ただいまちょうどそのピンポイントの時代に自分がはまっているのか、
「昔見たなー」
が復活版でリメイクされるというニュースが毎日のように繰り返されています。
回るね、時代。
ファッションにかぎらず、音楽、ドラマ、アニメなどなど。
トップガンまさかの続編にはさすがに驚きましたが、
まあロッキーだって続編やったくらいですからね。
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※どーでもいいことですが、トップガンはファミコンにだいぶはまった世代です。
僕の見解ですが、当時よかったなと感じていた世代がちょうど制作の中心にいるくらいなんでしょう。ベースがあれば続編を観たいと思う人も多いわけです。
申し訳ないが、
ロッキーのおじいちゃん姿も見たくなかったし、
マーベリック(トップガンの主人公)の年老いた姿も見たくないというのが本音ではあります。
まあ、たぶん映画館にまで観に行くタイプの人間ですので、結局ロッキーも見てしまいました。見たくないといいながらも、行きますよ、トムの教官姿を観にね。
保っている方ですけどね、二人とも!
すごいなって本当に思う。
新春ドラマで白髪頭で話題になってたキムタクだって保っている方だよ。
ただのおっさんになってる人立っていっぱいいる中で、維持しなきゃいけない人たちはやっぱり違うのです。凡人が憧れるのはそこです。
そういう人たちすべてに紳士を感じますよ、僕はね。
あれ?
…トム・クルーズにもスタローンにも紳士を感じないな、なぜだ? アメリカ人だからか(偏見)…。
こんな記事を書こうと思ったのも、『東京ラブストーリー』がリメイクされるというニュースを読んだからです。
うーん、別にこのドラマにはまったわけでは全くないですが、まじでいらないんじゃないか?(保奈美さんのこのころの演技に寒気を…内緒です)
僕は紫門ふみさんの、原作漫画も読んでいます。
この時代に多かったすれ違い系恋愛物には、すれ違うだけの要素があります。
中でも、駅や喫茶店での待ち合わせ時間や、電話の不便さなどをストーリー展開に使うという手法が多かったわけですが、今このスマホ時代にそれって使えない。
圏外だってこの世の中ではなかなかない。
電池切れとかも無理やり感が出てくる世の中です。
一方的なことが全くできなくなるくらい、みんな同じツールを持っていて、便利に使いこなしているのです。
一応名作に入っている作品の令和リメイクということであれば、よっぽど斬新でなければならないし、斬新すぎて昔の要素が全くないとなればまた問題。
結局なんでその名前になったのかという月9『シャーロック』スパイラルに陥るわけです…。っていうか、陥るんでしょうね。
そして僕が叫びます。
「何だったんだ、この作品!」って。
安易リメイクアンチ派の僕の、心の叫びでございました。
アンソニー・ホプキンス(Anthony Hopkins)
観たい映画は映画館で観るようにしています。
DVDで観るのもいいのですが、やはり迫力ある映像で観たいというのが理由です。
あ、だからといってアクション物ばかりということではなく、普通にミステリーとかでも大画面で観たい人です。
邦画では監督や脚本家、製作チームなどで作品を選んだりするのですが、洋画は出ている役者さんでチョイスするパターンが多いです。
彼が出ているとなると、観に行かなければ!という気になります。
例え端役でも…(今はあまりないけども)。
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『羊たちの沈黙』ももちろんですが、『ハンニバル』がすごかった。
ちょっと観るのやめたくらい。怖かったなー、レクター。
しかし僕が一番お勧めしたいホプキンスの出演映画は『マスク・オブ・ゾロ』。
ストーリーこそありきたりなので、映画単体は面白くはな…じゃなくて、寝そうに…じゃなくて!
印象に残ってはいないのですが(これもどうなんだ?)、なにしろホプキンスがカッコイイ!!
ゾロとフェンシングをするシーンがあるんですけど、それまで老人くささいっぱいで立っていた人が、勝負となったとたんにスッと胸を張って、背筋を伸ばしてキンキンキン…というシーンです。
なぜサーベルを持った瞬間にアレだけ動けるようになるのか…、そのくらいの豹変振り。
惚れてしまったよ…。マジで。
主人公よりもぜんぜん魅せられました。すまない、バンデラス。名前だけは好きな部類だったよ。
でもおかしいぞ、この作品はアメリカ映画、僕はそんなにお好みじゃないはず。
と思って調べてみると、
「ホプキンス、英国紳士やーん!(※イギリス出身)」
どーりでお顔立ちが気品に満ち満ちていらっしゃる。
立ち居振る舞いがスマートでいらっしゃる。
お歳を召してなお、ジェントルでいらっしゃる。
どう考えても英国紳士でしかありえないじゃないですか。
そしてドはまりしてしまうという、周りが引くほどの影響力。
ちなみに現在は、アメリカの市民権を得ています。
そうなんですよ。
不思議なことに僕はけっこう英国紳士を言い当てます。
というか、
「お、この人カッコイイ! 惹かれる」
という感情が起こるとだいたい英国紳士だったりします。
それは俳優さんだけではなく、歌手だったり、作家だったり。
例えばシャーロック・ホームズとなるとイギリスでの制作だろうなーと予想できてしまうのですが、そういうことではなくて、たまたま観た映画がすごく心に残ったのであとで調べるとイギリス制作作品だったということなんてのもあります。
心のどっかで常に憧れてんのかな、英国紳士に。
と同時に、もう一つ不思議な現象があります。
もちろん日本国内にファンとなる人たちもいますが、その人たちもだいたい北海道出身です。
例えば芸人さん。
「お、面白いこの人たち!」
と思って調べてみると、北海道の方だったり。
曲もそう、漫画家とかもそう。
もはや自分のルーツが北海道にあるんじゃないかと思えるほどに、北海道に常に惹かれます。
英国紳士には絶対になれないなら、せめて国内における英国に近い場所を探しているのでしょうか。
でかい島国という意味では、似ているのか?
イギリス(グレートブリテン島)の面積
209,300 km2
北海道の面積
83,450 km2
…違うな。
いつか自分でも納得のいく共通点を見つけてみようと思います。
Yesterday 世界で愛される英国のロックバンド
ただいま上映中の映画『Yesterday』を観てきました。
子供の頃、僕の家には大きなレコードプレーヤーがあり、その上でクルクルと回っていたLPはほとんどがビートルズでした。
親が大好きだったので、BGMとしてよく流れていたことを覚えています。
ただ息をしているだけの虫であったその頃の僕には、外人が歌っているレコードだという意識しかありませんでしたが、成長していく中でテレビで耳にする楽曲があの当時のLPから流れた曲だなと感じてはいました。
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『Yesterday』は世界で一番有名なロックバンド【ビートルズ】の存在が、主人公以外の記憶から全て消えてしまったというストーリーです。ビートルズの知名度があるからできたストーリーなのです。
そろそろ夢のあきらめ時を感じていた売れないシンガーソングライターの主人公・ジャックは、自分しか知らないビートルズの曲を使って、富と名声を手に入れようとします。
盗作であることに後ろめたさを感じながらも、絶対に世界中の人が惚れるビートルズの曲を世に発表していきます。予想通りあっという間に世界中で拡散し、彼は一気にスターとなる…。
※以下にはネタばれが含まれます。作品を観たい方は読まずに、観た方はあくまでも個人の思いとして読んでください。
~全世界の人が耳にしたことがある歌が、突然存在しなくなったら~
その理由はまったく語られることはなかったのですが、作品として素晴らしい構成だったと思います。
幼少期聴いた曲が2時間の作品中にバンバン流れるのは、先日大ヒットを記録した『ボヘミアン・ラプソディ』と同じなのですが、実在した人を追う史実ストーリーじゃなくて、別の主人公を立てて曲を出すという手法が僕としてはとてもスマートでした。
まず見た目を似せる必要がなくなるので、
「えー、似てない!」
と思ってしまってハードルを上げることがなくなります。
作品中にはジョン・レノン(らしき人)が出てきます。彼らの世界にはビートルズは存在していないので、ジョンは暗殺されることなく船乗りとしての人生を送り、幸せな余生を過ごして78歳の姿で登場します(もちろん雰囲気は似てる人を起用しますが、これは想像の世界です)。
この手の作品で一番便利なのは、ストーリーとともに流れるさまざまな曲は、訳された歌詞が字幕で出てくれます。
心情を当てはめて曲を選んでいるから当たり前なのですが、理解しやすくてありがたい!
憧れているだけで全く英語からかけ離れた人生を送っている超日本人の僕には、とてもありがたいのです。
わざわざ歌詞カードを捲っていた時代とは違うんだなぁ。
全ての人からその存在が失われた世界で、ジャック以外にたった二人だけ、【ビートルズ】を知る人が彼に会いにやってきます。逮捕されることまで覚悟していたジャックでしたが、二人は盗作を咎めることなくジャックに感謝してくれました。
「彼らが存在しない世界はとてもつまらない。楽曲をこの世界に残してくれてありがとう」
世界一有名なバンドを愛してやまない国の人たちの、とても優しい言葉です。
~普通に在るものが、もしも無くなってしまったら~
このテイストだけで製作され始めると、無限の題材で出来てしまいそうです。
実際、世界から消えてしまったのはビートルズだけでなく、【ハリー・ポッター】も無くなっていました。が、主人公の人生にはさほど影響なかったようです。
物語の結末は、ジャックの世界においてやはりビートルズは存在しなかったけどハッピーエンドでした。彼は音楽活動をする前職の学校の教師に戻り、子供たちにビートルズの曲を教えて幸せに暮らします。
子供達とOb-La-Di, Ob-La-Daを歌うシーンは、笑顔になってしまいます。
愛され続ける音楽の偉大さと幸せの有り方を見せる作品の題材としてビートルズという題材のチョイスがとてもスマートでした。
とことんまで追い詰められてからの圧倒的で劇的な復活を成し遂げる作品よりも、僕としては見ごたえあったし、近年でいうと上位ランクの映画となりました。
影響されるとすぐに…ということで、即効でヘビロテしてます。
しばらく頭の中はずっと床屋さんと消防士のしか出てこないだろうなぁ。
SHERLOCK/シャーロック 忌まわしき花嫁
僕がヴィクトリア朝(中期から後期)のインテリアに激しく心揺さぶられるようになったのも、ドイル氏が描いた世界の紳士の影響です。
さらには、グラナダが見事にその世界を再現してくれたことによる影響です。
家具や食器が好きな僕ですが、いたって凡人の僕はいたって平民ですので、
それほど高価なものを拘って取り揃えるというようなことをしたりはしません。
てか、できません。
一人暮らしの部屋はシンプルというよりは質素です。
要らないものは買わない主義。
代用できるなら安価で済ませるのが自分流。
なので装飾の凝ったアンティークの家具や、
お洒落すぎて日常じゃ使えないよ!というほどの食器などは、
ドラマや映画で楽しむというのをモットーにしています。
エコです(言い方)。
そんな中で、ドイル氏の描いたシャーロック・ホームズを現代版に置き換えて大ヒットしたドラマ、BBC製作の「シャーロック」。
Sherlock (Soundtrack from the TV series)
主演のベネディクト・カンバーバッチが現代版ホームズとして、
パソコンやスマホを操作し、
煙草をニコチンパッチに置き換えて、
電子顕微鏡を使って科学を駆使し、
ワトソン役のマーティン・フリーマンは、
手記をブログに代えて、
現代事件を調査、解決していきます。
そんな「現代要素」が当たったはずの海外ドラマが映画化!
しかもわざわざ「ヴィクトリア朝時代を舞台に置き換えて」いうことですよ。
え、二度手間!
…こんな第一印象をもって、映画館に行った(結局行ってるんだけども)わけなので、
内容のほとんどが逐一セットや小物なんかに目がやったせいで入ってこなくてですね。
ということで、ようやく見直しました。
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遅いのは重々承知。
でもですね(ここからはいいわけ)、
この作品、いわばシーズン3.5とでも言いますか、テレビシリーズの3と4の間の特別編なわけですよ。
そもそも、特別編として製作されたドラマ部分に、追加シーンを足しての上映となっているわけですし。
だとしたら、ちゃんと3も4も、いやいや、1~3までを通してかなり熟知していないと判らなかったネタも多くて。
劇場にて一回観たくらいじゃ、感想をブログに載せるにもさすがになーと思ってしまって。
だって世界中にファンがいる作品だけに、一応観たけどさくらいの感想はあんまり残したくないし。
ということで、長い時間を経て、ようやく真剣に見返して自分なりの感想を書くことにしました。現状の自分の今の備忘録として置いておくという意味でも、許してください(先に土下座)。
映画の鍵となっているのは「ドラッグ」。
【深く】【奥底へ】
そんな言葉がセリフに鏤められたヴィクトリア・ホームズは、
薬の力を借りて(言い方!)創り上げた、シャーロックの脳内の世界。
シーズン2で脳を銃でぶち抜いて死んだはずのモリアーティが再びイギリスに現れたことで、亡命時間わずか4分で再びイギリスに戻るよう指示されたシャーロック。
飛行機が着陸するまでの5分間に、なぜモリアーティが復活できたのかを考え、
そして1895年に世間を賑わせて未解決なっている花嫁事件にヒントがあるとして、
自分の意識を120年前にぶっ飛ばします。
そして登場するのが、ヴィクトリア・ホームズというわけですが、
なぜワトソンとの出逢いのシーンからやらなければならなかったのかは謎です。
(きっとファンサービスでしょうけど)
ファーストネームを呼ばない時代の設定なので、お互いを「ホームズ」「ワトソン」と呼ぶところは原作ファンを喜ばせてくれました。
そしてその風貌は、ストランド誌に掲載されているワトソンの記事の挿絵に寄せているらしいところも、なんか好きな要素です。
ハドソン夫人も、描かれている自分に不満が有りながらも、雑誌記者にお茶を振る舞って脚が棒になるほど忠実に「大家」を努めています。かわいいぞ、夫人!
クリスマスの日、レストレードが怖がってホームズに縋ってきた事件は、
頭を銃で撃ち抜いて自殺した花嫁姿のエミリア・リコレッティが、自分の夫をショットガンで殺すために蘇ったというもの。
「この世に亡霊などいない!」
と断言するホームズは、モリアーティが蘇るわけがないというシャーロックが言わせているセリフのようにも聞こえました。
霊安室で問題の花嫁とご対面しますが、その身体は死んでいるのに鎖でぐるぐる巻きにされていました。死人を逮捕したのはフーパー。
モリー、まさかの男装!
この時代はやはり女性がそんな仕事に就くことはできなかったんですね。
婦人参政権が物語のベースにあることがのちに判りますが、
この時点では極めて異質に見えましたよ、話が入ってこなかった理由の一つ。
もう一つの理由は、マイクロフト氏の肥大ですよ。
笑った笑った。
原典好きからの待ってました!が聞こえましたが、あそこまでの巨大化とは思いませんでした。
しかも賭をしているからという子供のような遊び。遊びの延長でプディングを食べ続けるマイクロフト。マイクロフトの異常性が出てるお勧めシーンです。
ディオゲネスクラブの会話がまさかの手話というのもステキでした。
受付「ワイルダー」に挨拶するときのホームズの手話、ホントに合ってますか?
ここでの手話やマイクロフトとの会話、霊安室での「双子では?」などなど、
今回のワトソンはかなりのバカっぷりです。
まあ、道化を演じているということなので、実際には「すこぶる賢い」という結論ですが。
シャーロックの脳内が創り上げている世界なのですから、
マイクロフトもジョンも、実はシャーロックにはこう見えているんでしょうかね?
ザコシショー並みに誇張されているとしても。
現代と過去を行き来する間に、思考に交錯が生まれますが、
ポイントとなるのは【呼び方】です。
ホームズとワトソン、ファミリーネーム。
二人のホームズと二人のワトソン、ホームズ兄弟とワトソン夫妻。
もともと言葉遊びが秀逸というのが作品の面白さですが、
今回のもふんだんに盛り込まれていました。
夫に内緒で『イギリス』と手を組むメアリーは、
現代では『イギリス』のメンツを一言でひねり潰しています。
何度も観ると深読みできる単語が続々現れます。
だから所見だけでは感想書きたくなかったのかも。
マイクロフトの依頼を引き受けた事で、花嫁事件解決にこぎ着けたホームズ。
裏付けをしたいからと、現代でエミリアの墓を掘り返すシャーロック。
決着をつけなければ、彼の中のモリアーティの亡霊が消えません。
ヴィクトリア・ホームズと対峙していたモリアーティは、
原典同様ラインバッハの滝に墜ちて死んだ事になっているようですが、
その死体は見つかっていません。
だから再び現れるかもしれない…しかし、ホームズの前に現れるのは、「シャーロック」とファーストネームを呼ぶ現代のモリアーティです。
シャーロックの記憶の宮殿においては、モリアーティは現代にしか存在しないという事になっているのでしょう。
それこそ、彼のハードディスク(脳)に巣喰うウイルスという存在です。
ウイルスに浸食され、滝壺に落とされそうになるホームズを救うのが、ワトソンです。
原典にはなかった、絶体絶命のピンチに登場! 格好いいぞ、ジョン!
絶体絶命のタイミングでは必ず親友は助けに来てくれる、これはシーズン4に繋がっているところに思えます。
モリアーティに「駆け落ちしろよ、気持ち悪い」とまで言わせるほど、ワトソンとホームズの会話は、恋人のいちゃつきです。全ての感情に嫌悪するホームズが親友にだけ見せる全ての表情。モリアーティの入ってくる余地なんてないという事です。
薬物から目覚め、急ぎジェット機を降りようとするシャーロックは、事件に相対するためベーカー街に戻ります。
薬なんてしてる場合じゃない、事件が起きた。
つまりイギリスが平和なら、シャーロックは薬物中毒者に逆戻り。ジョンもマイクロフトも辛いところです。
シリーズ全体を通して、究極の選択はとてもうまく使われています。
シャーロックがグラナダ・ホームズや原典と明らかに違うところは、
誰が何に選択を迫られているかというのが、視聴者側にも見えるところ。
脳内の可視化といい、デジタルを用いることで「見せる」を多用するのもなかなか斬新です。
さて、劇場版シャーロックを観るにあたり、感想を書かなければと言う思いもありまして、全シリーズをなかなかの回数再生しました。
結果で言うと、過去シリーズを再度ひもとかないと判らないワードもあり、新シーズンでキーとなってくるのであろう部分も盛り込まれていたという点から、総合的に良くできた話だなと思うわけです。
しかしながら相変わらず難解で、脚本陣が一番楽しみながら造ってるな―っていうのが、痛いほど伝わってきました。
あ、褒めてます。
「シャーロック・ホームズ -Sherlock Holmes-」(映画)
第3作目の製作が発表になり、こちらの英国紳士もかなりの人気なのだなとうかがい知れます。
監督はガイ・リッチー。
凡人が憧れる英国紳士ホームズをロバート・ダウニー・Jrが、
相棒のワトスン博士をジュード・ロウが演じています。
1作目は2009年の公開。
オカルト的な儀式と共に行われる連続殺人事件を、名探偵とその助手、そしてあの女性として名高いアイリーン・アドラーとが組んで調査するというような話でした。
同名のファミコンソフトを意気揚揚と買い、爆弾をくらってしまったくらいに憧れている凡人ですから、もちろん観に行きますよね。
時代も1890年と英国紳士が存在してとても画になるビクトリア朝というじゃないですか。
間違いなく観に行きますよね!
行きました。確実に映画館に観に行きました。
どういうことなのかは全く判りませんが、記憶にございません。
官僚並みに記憶から抜け落ちております。
凡人は比較的映画好きなので、気になる映画は必ず映画館に観に行くのです。
記憶力もほどほどあるし、読書好きということもあってストーリーを追うのはとても得意なはずなのですが…おかしいんです。
衝撃的ではありました。
武闘派のホームズとワトスン博士に面喰いました。
原作でもオシャレで柔術に長けているのはホームズですが、
そのホームズ先生よりもドクターの方がファッションに気を使っていて武闘派だったりする、ジャンルとしてはアクション映画でした。
思い起こせば、ドクターは軍人でしたものね。
軍医とはいえ、戦地に赴いていたのです。それなりの訓練はしていくのだろう、きっとそうさ。
原作のイメージとはかけ離れ過ぎていたため、慌てて納得のいく説明を苦し紛れに絞り出す僕。
肉体美を見せつける二人。本格的格闘シーンが始まる映画。
ダメだ、もう僕の知っている英国紳士はいないよ!
ということで、きっとこの映画は凡人の記憶から排除されたのであろうと予想されます。
憧れは格闘家ではなくて、頭脳派だったようです。
そういえば「シャーロック」でもカンバーバッチ・ホームズの格闘シーンはちゃんとあって、それなりにお強いのですねという描写はあるし、
アドラー宅の近くで、ジョンに喧嘩をふっかけて逆にジョンにコテンパンにやられそうになるし、両方とも武闘派であってもいいんですよね。
なぜこの映画のこのホームズだけは僕の脳が拒否しているんだろう? うーん。
ちなみに、2作目も劇場へ脚を運んでおりますが、やはり記憶しておりません。
なんかこう、腑に落ちない部分があるのでしょう。まったく見た覚えがなくて…。
こんな凡人ですが、3作目もたぶん観に行きます。