英国紳士に憧れて

格好いい英国紳士になるべく、日々の精進と思いをつむいで。主にホームズについて。

凡人が憧れて26 ~小林賢太郎という人~

ちょこちょこここの記事にお笑い芸人の話がのっかってきていることからお察しかと思うのですが、凡人は異常なお笑い好きです。


毎年の大会を楽しみにしていたり、

活躍を期待していたり、

お気に入りがいれば小さな劇場まで脚を運んだり、

Youtubeチャンネルを作ったと聞けばcheckしたりと、

割とフットワーク軽く応援するタイプでもあります。

 

その原点ともなった人がこの人たち。


ラーメンズ DVD-BOX

※パッケージが暗めで確認できない…

ラーメンズの二人を知ったことは、英国紳士を知った僕の次に運命を左右した出来事です。

芸能界でちょっとした話題となったこの度の『パフォーマー』からの引退。


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一部で芸能界引退みたいな書き方をされていましたが、

今まで通り舞台の脚本を書いたり、演出したり、コント創作をしたり、漫画を描いたりと、表舞台からの撤退という意味では、

芸能界引退というのは表現が違うかなと個人的には思っています。

 

そんな人について、語りたいのでちょっとだけお付き合いください。

 

ラーメンズというお笑いコンビを知ってからというもの、僕の人生はだいぶ大きく変わりました。まだ上京してなくて、地元でのんきに生きていたころのこと。

推理小説好きで、本ばかり読み漁っていた幼少期でしたが、類に漏れずにテレビの流行は家族で観ているような家でしたので、『8時だよ 全員集合』や『ひょうきん族』は毎週楽しく観ていました。

萩本欽一もテレビでのお笑いを創り出していた人の一人だった時代です。

視聴者からのハガキをもとにした設定でコントをするお茶の間巻き込み型。当時斬新だった作り方です。今風にいうと第1世代ですね。その頃のが僕のお笑いのベースです。

きっとこの番組がなければ、大好きなミラクルタイプもなかっただろう…。


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余談ながら、シャーロック・ホームズとの出会いは全然その前になります。しかし思い返せばドリフのコントでも欽ちゃんの設定ドラマでも探偵役として出てくる人の衣装は鹿打帽にコートに虫眼鏡だったかもしれない。

ホームズ先生、偉大だな。

 

テレビで観ているお笑いの世界が普通だと思っていた僕にライブというものを教えてくれたのがラーメンズでした。

当時はネタを披露する番組もなかなかなく、今のようにショーレースもなければ特番でネタ番組が組まれるということもない。ド田舎に住んでいるので、深夜帯にお笑い芸人が出る番組なんてやってない。そもそも、深夜のテレビなんてどの局もほとんど砂嵐です。

テレビに出ているのが芸能人だと思っていた虫のような脳みそでは、『夢で逢えたら』でコントをやるダウンタウンウッチャンナンチャンは勝ち組という事実には気付けませんでした。

そんな虫のような僕が、趣味でやっていたのが文通。都会に住む文通相手から知らない名前を教えられます。それがラーメンズでした。

凡:誰?
友:夜中にやってる〇〇って番組に出てるよ、知らない?
凡:え? 何その番組…

その時、虫は世界を知るのです。地方ではやっていないテレビ番組が世の中にはあるのだと…都会と田舎の格差を。

僕はその友人から録画されたVHSを数本送ってもらいました。そこに映っていたのがラーメンズというコンビ。…ちなみに、文通相手が好きだったのは別の人でした。

一番初めに観た映像ではインパクトあるビジュアルの片桐仁さんと顔にまで他人を小ばかにしていることが出ている小林賢太郎さんが直立してオリジナルの歌を歌ってました。それがネタだという…。

なんという番組だったかは覚えていませんが…、衝撃を受けたのは事実。

東京という都会に居なければ知ることができない番組があり、知ることができない人たちがいるということを思い知らされます。

どっぷりハマった僕は、その文通相手もまんまとラーメンズにはめ、ともに大ファンとなり、彼らがテレビに出れば必ず相手は録画をしてくれて、ビデオがたまったら荷物として送ってくれました。

初めてのファン活動、オタク人生が始まったのです。

ネタをやるためのライブが東京で行われていると知り、なおかつ本公演なるものは東京でしかやっていないと知り、どうしても行きたくなり足しげく東京へ通うようになります。

そう、劇場デビューです。

そんなこんなで学生でありながら地元から東京に通う数年が続き、僕はお笑いのために上京を決意するのです。

インターネットなどあまり普及していなかった当時、情報を収集するのに最適な場所は他にないと悟ったわけ。

僕が決意した直後、一足先に兄が東京へと旅立ちました。せっかく行ったのだから、彼には僕の観たい番組を徹底的に録画してもらおうと思っていたのですが、貧乏を決め込んだ兄は生活家電の中にビデオデッキをチョイスしてくれませんでした。やはり思い通りにはいかないものですね。

何を思ったか突如上京を辞めて帰って来た兄と入れ替わるように僕は上京しました。

当初の目標どおり足しげく劇場に通い、本公演に関してはチケット獲得できれば何度も観に行きました。

大手になり、全国を回る公演を繰り広げていく彼らの成長を、一緒に全国回りながら観ていたものです。

僕のお笑い好きの原点を作ったラーメンズですが、僕の人生、彼らにどのくらいの金を貢いだだろう…逆に言うと彼らに出会わなければ、僕の手元にはどれくらいの貯金額が残っていただろう…こんなことを考えたらきりはないけどね。

ラーメンズとしての本公演が11年ほど前に無くなりファンとしてはただただ復活を願う中で、小林賢太郎さんは一人舞台のぽつねんさんを創造し世界に飛び立ち、自身のプロデュース公演KKPを定期的に生み出して、年末にはNHKで『小林賢太郎TV』を10年続けて活動してました。


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一方で、相方の片桐仁さんは俳優としてドラマに舞台に引っ張りだこだったり、バラエティでもレギュラーを持ちと休む暇もないくらいの活躍の中で、彫刻家としての制作も続けていました。


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ラーメンズを11年間待っていたのは事実ですが、二人とも全く活躍していなかったというわけではなく常に精力的に動いていたんですよね。そのたびに二人を追って、舞台や映画を観に行っていたから待ってられたというのもあるのですが…。

事実上ラーメンズは解散となりますが、脚の調子が良くないから舞台に立って抜群のパフォーマンスができないというのが要因にあるようなので、そこはしょうがないということで。執筆活動など、今後も頑張っていただきたい。
『はなうさぎ』のシュールさとか大好きです。


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「ハナウサシリシリ」も面白かったです。アニメ脚本もやったんだから、声優業だってできるだろうよ。


でもさ、第18回公演『美大じじい』観たかったなぁ…
これがファンの本音です。

まあ、これからの活躍も期待しております。

 

ああ、ラーメンズへの想いが強すぎて文字量がいってしまった!
僕が気付いた小林賢太郎さんの英国紳士感は後日語ります!(まだ語るつもり)

 

 


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