英国紳士を考察19 ~蛍の光 (原題:Auld Lang Syne)~
『蛍の光』は凡人のとても好きな曲です。
大晦日は家族全員で過ごす一族だったので、テレビ番組は昔っからNHK。もちろん『紅白歌合戦』から『ゆく年くる年』と流れる、古き良き、日本の大晦日そのままを行う家でした。
昔から寺が好きな僕は、『ゆく年くる年』の方がメインでしたが、まるで集中して観ていなくても紅白の勝敗は気になってしまうものです。すると結果発表を終えてエンディング曲としてみんなで歌うのが名曲、『蛍の光』。
日本発祥ではなく、原曲はスコットランド民謡で、スコットランド語の歌詞があります。ご紹介したいのは、その原題の歌詞です。
凡人は勝手に、その歌詞に英国紳士を感じています。ものすごく紳士的で素敵です。
まあ、スコットランド民謡なので、実質は英国ではなく蘇格蘭となります。
じゃあ、紳士となると蘇格紳士? 蘇蘭紳士? …なんだろう、刀剣乱舞にも似た四文字熟語だ。
原曲のタイトルは『Auld Lang Syne~オールド・ラング・サイン~』。
※もしくはオールド・ラング・ザインの場合も。個人的に濁音じゃないほうが曲調に合っていると思う。
日本語訳としては『久しい日々』とか『懐かしき昔』とか、そんな意味らしいです。
歌詞の内容は、旧友との昔を懐かしんで、乾杯しようというような感じです。なので、乾杯ソングとして使われていたとか。
日本では卒業式の定番なので別れの曲のイメージですよね。閉店時に流れるのも、そのイメージを後押ししまくっている気がしますが…。
本来はもう少し明るい意味合いで歌われる曲なのだそうです。
五番まである歌詞がとても紳士的で、情緒があって、泣けてきます。
女性にしっとりと歌っていただきたい曲です。※紳士的だって言っているのに、なぜ女性ボーカルを推すのかは謎…言っておきますが、マッサンの影響ではないです。
実は『蛍の光』も四番まであるって知ってましたか?
無いことになっているラジオ体操第3以降みたいな話ですが。
日本軍の中でも歌われていたことがあるようで、後半の歌詞には「お国のために」が出てきます。昨今は教科書にも載せていないらしいので、2番以降を知っている人は少ないんだろうな。
僕は軍歌として、祖父に教えてもらいました。というか、祖父が歌ってたのを覚えました。その他の軍歌も昔を思い出してたまに歌っていたのを覚えています。
『紅白歌合戦』のエンディングでは番組上1番しか歌われないのですが、祖父はそのまま続けて終わりまで歌ってくれました。
大晦日で夕方から飲んで、大いに酔っ払いながら、いろいろ感慨深く歌っていました。それを子供のころから聴かされるのが心地よかったのです。
祖父との思い出もあり、僕は『蛍の光』が好きな曲なのかもしれません。
まさに『Auld Lang Syne~オールド・ラング・サイン~(懐かしき昔)』として記憶しています。
Auld Lang Syne
旧友は忘れていくものなのだろうか
古き昔も心から消え果てるものなのだろうか
友よ、古き昔のために
親愛のこの一杯を飲み干そうではないか
余談ですが、僕のスコットランドの知識はバグパイプと民族衣装と、『キャンディ・キャンディ』くらいです。つたないなあ…
キャンディ・キャンディ (9) 講談社コミックスなかよし (325巻)
※これだって物語の後半はイギリスが舞台だって知ってから読んだんだけどさ…