英国紳士に憧れて

格好いい英国紳士になるべく、日々の精進と思いをつむいで。主にホームズについて。

英国紳士を考察18 ~お洒落なステッキ~

最初は、四本足
そのあと、二本足
最後は、三本足
この生き物はなんだ?

ギリシャ神話でスフィンクスが出したなぞなぞは、答えられないと食い殺される罰を考えるとなぞなぞの範疇を超えている気がします。

個人的には、最後は三本足ではなく寝たきりではないのか? とスフィンクスにたてつく答えを考えたがる、幼少期から曲がった性格の凡人です。


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世界でもっとも有名ななぞなぞにもなるほど、老人には杖が必須アイテムです。
つまり体を支えるという介護アイテムは昔から定着しているわけですが、杖とステッキはちょっと違うものとしてとらえられているようです。

 

英国紳士のたしなみアイテムとして用いられる杖…というか、ステッキ。


Gastrock(ガストロック) ストレートステッキ(ブナ製) 全長約93cm 約320g

こーゆー、お洒落装飾がされてるやつ。
持ち歩くのはマナーであり、象徴の意味もあったそうです。
歩行介助ではなく、あくまでも着こなしアイテム。腕時計みたいな、実用性もないし、普通に歩けるなら、要らないんです。というか邪魔にもなるのに…でも持ち歩く。

昔の人って、髭とか髪とか、よくわからないことで象徴を表します。それだけ裕福であることを周りに見せなければならなかった時代なんでしょうけど。


権力とか財力とかの象徴に近い、非実用的お洒落アイテムのステッキ。

実際には、護身用の武器としていた人もいたとか聞きますが(仕込みで剣が入っているとか…本当なのかは謎ですが)、棒っ切れを常に装備しているという意味では護身用というのもあながち嘘ではないかもしれません。

 

ukgentleman.hatenablog.com

 すらっとした長身でさっそうと歩く姿が描写されるホームズは、ステッキを使って床や壁をコツコツ叩いて空洞を探ってみたり強度を見たりと、お洒落ではなく探偵アイテムとして使っていることがあります。

一方で、ワトソンは戦地での負傷により、歩行介助のために持っていてもよいかな…(脚説と肩説があるので何とも言えませんが)。
この二人を見るだけで、ステッキの役割がそれぞれ違うんです。

 

ukgentleman.hatenablog.com

 BBCホームズでは、第一話でステッキを支えにして歩き足を不自由にしているジョンが、シャーロックとの事件捜査の最中にステッキが煩わしくなって外す…つまり足を引きずっていたのを忘れるシーンがあります。
現代ではステッキを持ち歩かず、普通に健常者が使っていたら不自然というところからエピソードを創ったのでしょうが、上手くできてます。物語上なくてはならないシーンにもなっているし、脚本家のステッキの使い方の巧みさがわかるストーリーです。

のちにそのステッキがシャーロックの命を救う役割を果たすアイテムとして再登場するとは思わなかったけど。

あ、マイクロフトが持っていたステッキも仕込み杖だったな…。

アイテム一つとってもBBCホームズの脚本はすごいと認めざるを得ない。

 

僕はゲーマー気質もあるので、杖とかステッキというとどうしてもウィッチ的な役職の方が持っていて、自分の魔力を増幅させるような杖を想像してしまうので、お洒落とは無縁なほうを思い描きます。
ファイナルファンタジーで言うところの、召喚獣ラムウが持ってそうなやつです(伝われー)。持ち歩きにくさこの上ないやつです。

もしくはあれ。魔法少女が振り回して変身するときに使うもの。どちらかというとトイザらスに売っていてお子様が強請っているイメージのあれです。


魔法つかいプリキュア! リンクルステッキ

これも持ち歩きづらーい。

 

いずれにせよ、英国紳士に憧れる中で一番遠い存在のステッキ。
やはり三本足となるころにしか必要としない…いや、できれば生涯お世話になりたくないアイテムです。