野村源次(のむらげんじ)~北海道連鎖殺人オホーツクに消ゆ~
僕と北海道の最初の出会いは、たぶんこいつのせいです。(言い方…)
ゲーム好きの僕は、もちろんドラクエからFFまでしっかりハマっていた人間ですが、
廃人になるほどのゲームをやってきたのは、どちらかというとRPGよりもアドベンチャー。
そしてこちらの作品、ドラクエの作者、堀井雄二が作ったということでも有名。
すると、やらずにいられなくなる僕の心情。
あ、そうそう。
もちろん、彼のプロデュース作品はちゃんと順を追ってやっていますので、
こちらもしっかりクリアしております。
とにかく、昔からアドベンチャーゲームには手を出していました。
それのせいで、こいつにも振り回されていました。
さて、北海道生まれでない僕は、このゲームに出会ったおかげで理由もなく北海道に憧れます。それはいまだに続いています。全道制覇が僕の人生の目標です(あ、クリアしてます。制覇です)。
出会ってしまったゲームの聖地巡りをしたい。どーしても行ってみたい!
こんな思いから、北海道旅行を熱望し、親までも動かします。
もちろん、ゲームの舞台だからというのは言いませんでしたが、幼少期の僕は無邪気に言います(当時小学生)。
「網走刑務所に行ってみたい」
そこそこバレる要素ではあります。が! 僕の親はゲームに明るくないので理由は聞きませんでした。素敵! 小学校の僕は、家族旅行で網走に行く話が出ます。
ここで、ゲームの恐ろしさを知ります。
アドベンチャーゲームというのは、コマンド操作なので
「いどう」
を押せば、行きたいところに移動できます。
そして
「さっぽろ」
「釧路警察」
「網走刑務所」
は乱立してますので、ぽちっとボタンを押せば次の画面では札幌から網走へのワープ機能が作動します。
そうです、北海道の広さを全く認識していなかった子供のころの戯れが、僕の北海道旅行を苦しめました。移動がつらい…。
強く行きたいと願った「網走刑務所」というのは、このゲームにおいてキーになる場所です。実際には、ぽちっと行けるような場所ではない、最果ての地にあります(当たり前)。
無知って恐ろしい…。網走刑務所でニポポ人形を買うだけの目的だったのです。札幌に到着してから、丸一日かかりました、網走刑務所(しかも極寒)。
それを真面目に受け取ってくれた親に感謝。そして当時の旅行金額に青くなった自分。
…調べなければよかった…(調べたのは中学生の僕です)。
さてさて、純朴な僕は、旅行なら無駄に楽しみたいですから、親に無理な注文を繰り返します。
「北海道で何を見たいのか?」
という親の質問に対して、屈託ない笑顔で、
「すすきのの、コロポックリ」
「摩周湖」
「まりもや」
「阿寒湖」
などなど。
ただのゲームのキーワードです。
なのに頑張ってくれたおかーさん、すげー感謝します。平謝りです。本気で土下座したいです。今となっては言えません。ゲームの聖地巡礼ですなんて、口が裂けても!
ゲームの世界の話なので、実現するにはそれなりに無理はあるのですが、
すすきのにある「ころぽっくり」という炉端焼き屋は、実はあります。
古艪帆来 (ころぽっくる) - すすきの(市電)/郷土料理(その他) [食べログ]
すすき野に行って、すぐに見つかるお店です。
当時の僕も、この店に連れて行ってもらいました。
ゲンさんがもっていた、大きなしゃもじで、カウンター奥から料理を差し出してもらえました。
逆に僕のゲームだけのワードからこの店を予約してくれた親にものっすごく感謝しております。
こっからは北海道が止まりません。
僕の人生が変わります。
暇があればすぐさま北海道に行きます。
そして旅行ではどっかしらにこのゲームの現場をちりばめる人生が待っていました。
この年になるまでに、数えれば18北海道…。何回行くんだ、北海道。
いま大好きな北海道が経済的にピンチです。行きたい…でも、行けない。
なかな心苦しい状況ですね。
でもでも、新しい施設にどうしても行きたいのです。
ゴールデンカムイ 23 アニメDVD同梱版 (ヤングジャンプコミックス)
アイヌの民族の世界がわかる施設が出来ました。四月オープンです。
どうしても行きたい。行かなければならない!
「ウポポイ 民族共生象徴空間」
ぜひ親と一緒に行って、当時子供だった僕の非道を詫びたいと考えております。
さて、タイトルの野村ゲンさんですが、
ゲームの中では犯人です。
ただ父親の仇討ちをするために、そして娘二人を守るために(結局一人は殺されてしまいましたが)命を懸けてヤクザモノ「黒龍会」に一人で挑んだ人です。
紳士じゃない?
すごくない?
そういえばゲンさんは料理人でした。
僕が料理人に憧れるのも、このゲームのせいなのかなぁ…?