英国紳士に憧れて

格好いい英国紳士になるべく、日々の精進と思いをつむいで。主にホームズについて。

英国紳士を考察12 ~ライオンのたてがみ~

まずは基本のお話し

『シャーロック・ホームズ』とは…

探偵ホームズが手がけた難解で奇抜な数々の事件を、助手であり書記でありホームズ専属の伝記作家であるワトソンが新聞に掲載しているという形で世の中に発表している。

 

というのが、誰もが知るホームズのベースだと思うのですが、原典短編の中にはホームズ自身が自分の解決した事件を発表するスタイルのものも、実はあります。


それが『ライオンのたてがみ』です。短い作品ですが、僕の大好きな作品。


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※これは、amazonで検索すると必ず出てくる犬につけるアレです。

 

ホームズは、探偵業を引退するとイングランド南部の景色のよい土地で養蜂をしながら晩年をすごすことになるのですが、それでも奇妙奇抜な事件は、事件の方からホームズに寄って来るようです。

彼はそれを

「自身が説明することになるとは!」

と嘆きます。ワトソンがいてくれたらこんなことしなくて済むのに…ということまで読者にお知らせしなくていいのに。まあ、こういうところが晩年のホームズの人間味ですが。


ライオンという言葉から、やはり今絶賛放送中の月9ドラマ「シャーロック」を思い出します。
主人公の名前、獅子雄だからまあしょうがない。

録画が貯まっていくのに、どんどんど観る気がなくなっていくのですが、とりあえず必死で先日今までの分を再生しました。

 



辛かったー。←本気の感想


1時間が長くてしょうがないよー。

ストーリーの1話分のボリュームが足りてないよー。
助手が役立ってる感がないよー。

第1回で「自分に何かあったときに、公表していいことをここに記す」とか言っていたわりに、ぜんぜん手記に残している感じがないよー。

しかしふと考える。
名前が獅子雄だから、ライオンだから主人公の自分語りな設定なのだろうか?

だから名前を決めたのか?

とかなんとか思っていたら、ライオンの写真に手がかりが残されていたという回があってもうわけがわからなくなってきました。

 

ホームズとは別物として楽しむということが一番楽しめる方法なんだというのは判っているのですが、まずタイトルに『シャーロック』出てるし、なんなら毎回毎回手書きしやがって、妙に印象付けられる。

モリアーティに該当するんだろう形の見えない敵役として「守谷(もりや)」という存在が上がってきているけど、どんだけひっぱるんだというくらい実体がない。

これ以上引っ張ると、ただただ自分を尊敬する女をはべらせてハーレムを造っている奴のようにしか見えないよ。実際守谷を心酔する女性全てが、名前を出しただけで豹変するし、あるいは死ぬし。

 

そうそう、どうなんでしょうか?

毒入りチョコ食って、すぐ吐血して死ぬって演出、そろそろ日本人は考え直した方がいいと思うんです。違和感がハンパないよ。どれだけ消化吸収の激しい薬物なんだよ。何食ったらそうなるんだよ! 逆に教えてほしいくらいだ、その激薬物。

苦しんで死ぬならまだ許せるけど、吐血って! 

内臓に潰瘍があったとしか思えないよ。医学的に説明してくれ、うぉーーー!

急に覚めてしまうので、本当に禁止していただきたいものです。

これやりだしたパイオニアってなんだろう…? 以来引き継がれているわけだから、相当印象的だったということになるなぁ。それはそれですごいけど。

 

 

あ、ライオンのたてがみの話をしているんだった!


ライオンのたてがみ事件 (名探偵シャーロック・ホームズ)

 

こちら、先に話したとおり原作としては異色の本人語りのため、グラナダでも実写化されていない話となります。

ということで原典の中では知名度が薄い話だったりする…(と思う)んですけど、展開は面白い。知らない方にはぜひ知ってほしい短編の一つです。

そういえば、グラナダ・ホームズで再現されていない原典ストーリーは結構あるのですが、だからこそなのかBBC・シャーロックではそのストーリーによく含まれています。


フリークと自分たちで言っているくらいの脚本家二人ですから、意図して原典の何がしかをドラマ中にちりばめて、世界中のシャーロキアンをも納得させようとしている気がします。

『ライオンのたてがみ』を読んでいるホームズ読者なら、

「くらげは逮捕できないよな!」

というシャーロックとジョンの何気ない会話にすら原典をリスペクトしている彼らの小粋さを感じずにはいられない。逆に原典読んでないとなんのこっちゃという会話です。

 

そうなんですよ!

グラナダ・ホームズもBBC・シャーロックも1話観終わると、必ず原作を読み返したくなります。

グラナダはどれくらい原作に近いのかという確認に。

BBCはどれから引用されているのかというチェックのために。


原典好きがちゃんと惚れるように制作されているところが、共通点ですね。

 


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