英国紳士に憧れて

格好いい英国紳士になるべく、日々の精進と思いをつむいで。主にホームズについて。

凡人が憧れて7 ~朝食スタイルはルパンに心を奪われて~

朝食に食べる卵における料理論争は、世界各国で起こっているようです。

あ、美味しんぼの知識です。

 

僕の家では、その昔、卵を産ませるための鶏を飼っていました。

数羽ではなく数十羽いたために、毎朝大量に搾取できました。

 

 

「みそ汁に入れたいから」

「目玉焼きにしたいから」

朝食にも夕食でも、搾取するのは僕の仕事でした。当時、「とってくる」仕事というのは子供が担当するのが普通だったのです。

母鶏が産みたての我が子を奪いうため、参上します。そりゃ、我が子を守るために攻撃してくるのも当然です。

 

恐怖に怯えながら幼い僕は鳥小屋へと入り、けたたましい怒号と罵声と、数話の結束したクチバシやら鋭い爪付のキックを逃れながら、必要分の卵を奪い去るのです。

 

と言う恐怖体験を毎日こなしていた結果、必然的に僕は卵が嫌いなりました。

だったら食べなくていいよ、という考え方です。

 

そんな僕にステキな出会いがありました。

 


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不朽の名作と卵にさほど関わりがないようにみえますが、重要なのは銭形のとっつぁんの登場シーン。というか、カリオストロ伯爵が朝食に卵を食べるシーン。

 

日本人だけが生卵を食べるいう知識だけはあった僕に、ゆで卵を食べる海外の文化があると知るきっかけを与えてくれました。

 

もちろん、ルパン三世は知っていましたし、彼の祖父という設定であるアルセーヌ・ルパンシリーズも全作読みました。

※余談ですが、英国紳士を敬愛して僕が、一番初めに手に取った氏リースは、「ルパンVSホームズ」であったことは否めません。

作者がフランス人という事も知識としてあったので、なんとなくルパン三世もフランス人(もしくは日仏ハーフ)と思っていました。

実際、カリオストロというのは、怪盗ルパンに出てくる伯爵夫人の名前からとっていますし、ルパン三世も少なからずフランスがルーツなのだろうと今でも思っています。

※最近になって「ルパン三世 イタリアン・ゲーム」というアニメが放送されてしまい、ちょっと困惑中です。


ルパン三世 イタリアン・ゲーム [DVD]

 

とはいえ、卵の概念を変えてくれた作品に出会い、僕はヴィクトリア朝の文化を調べまくります。

 


シャーロック・ホームズ家の料理読本 (1981年)

 

ゆで卵を食べると言うよりも、半熟卵の黄身をソースのように食す文化があったようです。だから、日本と違って、茹でた卵の殻を剝いてから食べることはしないみたいですが。

 

とすると、自分も作ってみたい! とにかくやってみたい!

それが英国紳士に憧れる子供の心理です。


丈夫で 美しい ステンレス製 エッグ カップ スタンド 4個 セット

 


ステンレススチール製 沸騰した卵トッパーシェル トップカッター ノッカーオープナー エッグアクセサリー キッチンエッグツール

 

ステンレス製の、エッグスタンドとエッグノッカーという殻の上部を割る器具があることを知り、すぐさま購入。

わざわざステンレス製をチョイス(磨きやすいから)。

実際にはエッグスタンドは陶器製が理想だったんですが、高くてね。断念しました。

 

考えてみれば、卵を食べるためだけにセットで購入したわけで、かなり高額な買い物です。エッグノッカーなんてかなり謎な器具であるうえ、他に使用するところがない。

結果で言うと、飽きるまで使い倒す性格の僕をもってしても、ノッカーは数回使ったくらいの記憶しかありません。

理想型は、卵の黄身をディップソースとして、でも白身部分も少し食感となってというくらいの固さなんですけど、その数回でうまく仕上がったことはなく、だいたい固ゆでとなってしまうので、通常どおり殻をむいて塩をかけて食べるあのスタイルに移行します。

 

僕は学びました。

日本人はやはり固ゆで卵が主流です。

今でこそ半熟卵が重宝される時代となりましたが、それでも黄身だけ食べて、白身を残すという文化は根付きませんでした。

もったいないと思うのでしょう。

 

そりゃそうだ。

スプーンで卵の黄身をすくい取って食べるのは、上流階級の方のたしなみだもの。

凡人の僕には、まったく「むいて」なかったのです。

ゆで卵だけに…。