英国紳士に憧れて

格好いい英国紳士になるべく、日々の精進と思いをつむいで。主にホームズについて。

凡人が憧れて5

憧れる英国紳士になるべく、いや、近付くべく、

子供の頃から必死だった凡人に、大ピンチがやってきております。

 

東京にて暮らしております僕が実家に帰ったことが事の発端。

そこから急な話が浮上します。

 

「引っ越そうと思います」
突然のことに、ちょっと戸惑いました。


実家の引っ越しは、僕にとってはかなり想定外でしたので、
「まじか」
数秒の空白の後、口から出た単語はこのくらい。


そして一番言ってほしくなかった言葉を聞くことになるのです。


「ということで、荷物の整理をしておくように」

 

うわ! 

これは痛いです。

幼少期から英国紳士に憧れつづけたコンプリート体質の僕は、地味に関連書籍からVHSからDVDやブルーレイ、CDにはてはグッズまで、ありとあらゆるなにからなにまですべてまとめて保管してあります。
何ならたまにひっくり返して掘り起こして、楽しんでいるのです。VHSなんて、1回DVDに焼き直すほどの愛おしい作品たちばかりですよ!

ただね、判っているのです。
僕以外の人間からしてみればただのガラクタにしか見えないのは重々承知しています。
「だったらこの際、捨てちゃえばいいじゃないですか」
それがみんなの本音。ハドソン夫人でもそう言うでしょう。

ただ、断言します。

我が家の誰かが、シャーロキアンだとしたら、いや、少しでも僕の敬愛する英国紳士を知っていてくれているなら、僕は間違いなく、

「新聞の切り抜きやゴシップ欄すら、僕の推理に役立つ貴重な財産なので」

と言ってのけます。

片付けなさいなんて言葉を意にも返さないのです。

だがしかし、残念ながら僕は推理とかしません。ハドソン夫人にも、凡人母親にも従うしかない身の上です。
ちなみにですが、実際の部屋は片付いておりますよ。乱雑に置いてあったりもしません。しかし新聞の切り抜きもスクラップしているので、ガラクタに見えると言えば見えるやもしれんのですが…。


とりあえず、限りなく親の御意向に沿うべく、部屋にある魔窟な部分という名の保管場所を広げてみることに。

 

オープン!

 

えーと…。

 

いったん閉じる。

 

何とも言えない空間が、めくるめく空間がそこにはありました。自分で創ったんだけども。


それはもう原典ホームズから、オマージュ、派生まで。
原典モノは各出版社取り揃えてございます。いかがですか!
ドイル氏が生み出したホームズではない、「ホームズ」と名のつく作品は取り揃えてございます。さあ、どうですか!
ホームズが女性だろうと、ワトソンが女性だろうと子供だろうと孫だろうと、
その両方が女性…なのは、さすがに無理だったので「ミスシャーロック」に関しては、僕の保管の範疇にありません。しかしながら、ドラマはちゃんとチェックしました。
アニメ・ゲーム・舞台・人形劇まで、それはもう細部まで取り揃えてございます。何か問題でも?
なんなら「ホームズ」というだけで、

おうち~ 
みつかる~
ほーむず君♪

の鹿討帽をかぶったホームズ君すら集めてしまうほどのカオスっぷり(当然いらないことはうすうす気付いていましたよ。あ、さすがにテディ―ベアのホームズ仕様は違うと思って自粛してます)。

僕が言いたいのは!

長きにわたって愛され続けているのは伊達じゃないのです。
そりゃそうだよ。ついこの間だって、学生ホームズを人形劇でやっていたじゃないか。
三谷幸喜だってほぉっておかないのですよ、英国紳士!

とはいえ、今は実家から離れて暮らす身ですので、少しでも荷物を減らすというミッションはかなり重要課題。荷物をこちらに引き取るというのはいかんせん無理な話です。その量たるや、膨大すぎてね。一緒にいない僕の部屋(といっていいのかあの物置)を用意してくれるだけでも家族のありがたみを感じなければ!

こんなところで、世紀の断捨離を迫られるとは思わなかった僕。英国紳士との距離感の見直しをしなければならない近日。

どうするどうなる?

 

続報はまた後日に。

 

まずは…破棄しても悔いはないほどに、原典をセリフまでおこせるほど読み返しますかね、英国紳士の出逢いから順に(呑気)。

 


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